左馬・・
馬という字を左右反対に書いたものです。
縁起物としての意味があるようなんですが、
主に、
・うま(馬)を逆さに書くということで、まう(舞う)となり、祝いの席での舞いに通じ縁起が良い。
・馬は左から乗ると転ばない、この先転ばないという意味合い。
など、様々ないわれがあるようです。
その左馬。
備前焼にも左馬を入れる風習があります。
初めて焚く窯の作品に、この左馬が入れられます。
主に飯碗の胴部分にへらを使って入れることが多いのですが、今は湯呑や酒呑など食器全般にもこの左馬を入れることがあります。
昔から備前では『左馬の飯碗でご飯を食べると中風にならない』と言われていて、縁起を担いだ記念品的な作品として、お世話になった方々や近所の人に配ったりするようです。
左馬は初窯の時にだけ焼かれる作品ですので、数は少なくてとても貴重なんです。
長い作家人生の中でも窯を新しく築くことはなかなかありませんからね。
常に流通している物ではないので、販売ルートにもなかなか回らない作品であることは間違いないです。
左馬の作品を見つけたら、それだけで縁起物ですよ。
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