銀三彩・・

銀三彩は銀の下地に青、緑、黄の三色をのせたものです。
本焼きした備前焼に銀三彩を施し、再度焼成しています。
元々、備前の土は乾燥から焼成までの土の収縮率が高く、効率よく釉薬が施せない性質をしています。
備前焼の長い歴史の中でも色を付けた色彩備前などがありますが、焼成後に色を塗られたものがほとんどです。
備前の土に色化粧をする事は、土味を殺してしまいがちですが、この銀三彩は銀が土の風合いを殺さずに施されています。
また、備前焼が育っていくのと同じように、時間が経つにつれ銀の発色も趣のある色合いに変化していきます。
窯から出したばかりの時は銀色の鋭い発色が観られますが、時間が経つにつれだんだんと落ち着いてきます。
備前焼に銀三彩を施したのは魯山人で、備前の土で皿を作り銀三彩を施した作品が残っています。
魯山人が作った備前焼の器は、現在の備前焼業界へかなり影響を与えているようですね。
伊勢崎紳先生の銀三彩ですが、これからも備前焼のひとつの表現方法として精力的に取り組まれるとの事でした。
機会があればぜひ一度、手に取っていただきたいと思います。


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